~水廻りの各リフォーム別、費用と相場~

水廻り空間であるすべての、キッチン・浴室・洗面所・トイレを一挙にまとめてリフォームするとしたら、かなり高額費用を覚悟しなければなりません。しかし、それは大変なことなので予算の都合で、1箇所ずつのリフォームを段階的に行っていこうと考える人もいるでしょう。まず、各水廻りの設備ごとにリフォーム費用をみていきましょう。

● キッチン

キッチンはそれぞれの設備も大きく、交換などを考えたリフォームにはコストや手間がかかります。そこで、システムキッチン本体をまるごと取り替える場合には、床や壁などの張り替えも同時に必要となってくるため、150万円ほどの費用を考えなければなりません。

キッチン本体の交換のみであれば50~100万円ほどが相場となります。また、キッチン本体を取り替えず、コンロなどの熱源機器だけ交換する場合は20~30万円の予算を考えておくのがいいでしょう。

● 浴室

既存のユニットバスから新しいユニットバスへの交換は、入れ替え作業のみで済むことから50~100万円ほどと、思ったより高額の相場にならない傾向があります。一方、在来工法(タイル張りなど)の浴室をユニットバスに替える場合には、既存の設備の取り壊しや撤去作業が意外に大がかりとなるため、100~150万円ほどの予算をみておいた方がよいでしょう。

ユニットバス本体の価格は、大手メーカーの基本的な装備を備えた量販品であればリーズナブルになりますが、バリアフリーや保温・暖房・ミストシャワーなど快適装備を備えたものになってくると高額になります。ただし、予算を抑えることばかりを考えすぎると、年を取ってから使いにくいお風呂になってしまう可能性もあるので、長い目で見て賢い選択をしていくことをオススメします。

● 洗面所

洗面所は、水廻りリフォームの中で最もリフォーム費用を抑えやすい箇所です。洗面台の価格は、設置工事費を含めても10万円を超えないケースもいくつかあります。なので、洗面台を交換してクロス貼り替えなどで室内全体の模様替えを行っても、費用の総額20万程度が相場となります。

洗面所は脱衣所を兼ねる場合が多いので、浴室と隣り合わせの間取りとなっているケースもたくさんあるはずです。浴室のリフォームの流れで、洗面脱衣所の壁面などを一部改修する必要が出てくる場合もありますから、そのような場合には、浴室と洗面所をセットでリフォームすればお得になりますね。

● トイレ

トイレも、洗面所同様にリーズナブルにリフォームできる箇所です。安くリフォームできる理由は、なんといっても面積の小ささでしょう。また、便器の他につける室内設備と言っても、小規模な手洗い場程度と種類が少ないとこも安くできるポイントです。一般的なトイレを最新の温水洗浄便座付きトイレに交換して内装を張り替えても、かかる費用は30~40万円程度といったところでしょう。

~水回りリフォーム費用を抑える裏ワザ~

水廻りは設備の入れ替えが大がかりと大変なことから、まとめてリフォームしてしまいたいという方も多いため、水廻り全てをお得にリフォームできるリフォームパック商品が多く出ています。こういったリフォームパックを利用することで、一般的な相場よりかなり安く水廻りのリフォームが実現できます。

例えば、キッチン・お風呂・洗面所・トイレの水廻り全てが内装リフォーム込みで総額180万円を切る価格のものもあり、「いくらなんでも安すぎじゃない?」と思う人も少なくないようです。ですがこの安さの理由は、設備メーカーをパックごとに統一したり、量販グレードの既製品を大量仕入れしたりと、いろんな方法で設備本体の価格を抑えているケースがほとんどなのです。

なので、「せっかくリフォームするなら好きな設備を1つ1つチョイスしたい」などの希望がある方にはリフォームパックは向きませんが、「設備は一般的なグレードで構わないから、安くで新しくきれいになってくれればよい」と考える方にはリフォームパックで水廻りを改修するのはオススメの方法だといえますね。

このように自分に合った方法はさまざまです。なので、ご自身に合ったリフォームを賢くお得にするためにも、パック商品を一度検討してみるのもいいですよね。